近年、ITスキルの重要性が高まる中で注目されている国家資格「ITパスポート試験」。未経験者や文系出身者でも受験しやすく、企業でも評価されるこの資格ですが、実際の試験内容がどうなっているか、しっかり把握している人は意外と少ないのが現状です。
この記事では、ITパスポート試験の「構成」に焦点を当て、試験の仕組み・分野別の内容・出題形式・配点や時間などを徹底的に解説します。これを読むことで、あなたの勉強計画が格段に立てやすくなりますよ!
試験の概要|そもそもどんな資格?
ITパスポート試験は、経済産業省が所管する国家試験であり、「情報処理技術者試験」のうちの一つです。対象はITの基礎知識を必要とするすべての社会人や学生。IT部門以外の職種でも役立つ汎用的な知識が問われるのが特徴です。
試験方式はCBT(Computer Based Testing)で、全国のテストセンターで受験可能。紙の試験ではなく、パソコン画面を見ながら回答します。
試験は3分野に分かれている!
ITパスポートの試験問題は、大きく以下の3分野に分類されます
ストラテジ系: 約35問
マネジメント系 :約20問
テクノロジ系 : 約45問
それぞれの分野について、もう少し詳しく見ていきましょう。
ストラテジ系(戦略分野)【出題割合:約35%】
企業活動や経営戦略、法務など、ITを活用するビジネスの基礎を問う分野です。
- 法務:著作権、個人情報保護法、労働関連法規など
- 経営戦略:SWOT分析、CRM、SCM、PPMなど
- 技術戦略:技術開発の目的や意義
- ビジネスインダストリ:電子商取引、POS、RFIDなど
- システム戦略・企画:情報システムの戦略立案、業務改善、RFPなど
マネジメント系(管理分野)【出題割合:約20%】
ITサービスの運用やプロジェクト管理に関する知識が問われます。
- システム開発技術:要件定義、設計、テスト、保守など
- 開発管理技術:ウォーターフォール、アジャイルなどの開発手法
- プロジェクトマネジメント:進捗管理、リスク管理、品質管理など
- サービスマネジメント:ITIL、サービスデスク、運用管理
- システム監査:内部統制、ITガバナンス、監査の流れ
クノロジ系(技術分野)【出題割合:約45%】
IT技術の基礎知識が問われる分野で、最も出題割合が高いです。
- 基礎理論:2進数、統計、情報量など
- アルゴリズムとプログラミング:流れ図、データ構造、HTML・XMLなど
- コンピュータ構成要素:CPU、メモリ、記録媒体など
- システム構成要素:クライアントサーバ、仮想化、Webシステムなど
- ソフトウェア・ハードウェア:OS、ファイル管理、OSS、入出力装置など
- ヒューマンインターフェイス・マルチメディア:GUI、AR/VR、圧縮技術など
- データベース:DBMS、SQL、排他制御など
- ネットワーク:LAN/WAN、プロトコル、通信サービスなど
- セキュリティ:マルウェア対策、暗号化、認証技術、物理的セキュリティなど
試験形式と配点・時間|知っておきたい基本情報
- 出題数:100問(すべて四択)
- 試験時間:120分
- 合格基準:総合得点:600点以上/1000点満点
- 各分野ごとに一定の基準点クリアが必要(※例:300点以上)
問題はランダムに出題されるため、満遍なく勉強しておく必要があります。配点は非公開ですが、テクノロジ系の比重がやや高めと言われています。
学習したい人におすすめのサイトは?
学習したい人におすすめのサイトが2つあります。
1 スキマ時間を有効活用できる【オンスク.JP】

まとめ|構成を知れば勉強がもっとはかどる!
ITパスポート試験の構成は、「ストラテジ・マネジメント・テクノロジ」の3軸がしっかり分かれており、それぞれが実務や社会で役立つ内容ばかり。構成を理解しておくだけでも、勉強効率は格段に上がります。
特に、「どの分野が苦手か」「得点配分をどう考えるか」を意識しながら学習することで、合格までの道筋がぐっと明確になりますよ。
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